toishi の解決策
ROI で優先順位を決める
「全部大事」から脱却する。
数字で語れば、優先順位は自然と決まります。
なぜ「全部大事」になってしまうのか
優先順位を決める会議で、こんなことが起きていませんか?
- 「この機能は顧客から強く要望されています」
- 「これは競合が持っているので必須です」
- 「社長がこれは絶対と言っています」
全ての機能に「必須」「重要」というラベルが付き、結局何も決まらない。
なぜなら、機能の価値を比較する共通の物差しがないからです。
toishi の ROI 計算
計算式
価値 = 選択したニーズの月間実行回数の合計
コスト = 必要な画面の工数合計
ROI = 価値 ÷ コスト
ROI が高いほど「少ない工数で多くの価値を生む」機能です。
ステップ 1: 月間実行回数を設定
ユーザーニーズごとに「月に何回実行されるか」を見積もります。
ペルソナの行動パターンを基に、現実的な数字を設定してください。
「何となく多そう」ではなく、具体的な数字を出すことで議論の質が上がります。
ステップ 2: 画面工数を入力
各画面に必要な工数(人日)を入力します。
複数のニーズで共有される画面は、自動的に重複カウントされません。
これにより「この画面は3つのニーズを解決する」という相乗効果が見える化されます。
これがN:M関係の力です。 1つの画面が複数のニーズを同時に解決することで、 追加コストなしで価値を積み上げられます。ユーザーニーズと機能の関係について詳しく →
ステップ 3: シミュレーションで比較
スコープセクションでニーズにチェックを入れると、リアルタイムで ROI が計算されます。
ROI の高い順にソートすれば、「何を優先すべきか」が一目瞭然です。
具体例:ECサイトリニューアル
ユーザーニーズ一覧
| ニーズ | 月間実行回数 | 必要工数 | ROI |
|---|---|---|---|
| 商品を検索したい | 5,000回 | 8人日 | 625 |
| カートに入れたい | 3,000回 | 5人日 | 600 |
| お気に入り登録したい | 800回 | 3人日 | 267 |
| レビューを書きたい | 200回 | 6人日 | 33 |
この表から分かること
- 「商品検索」と「カート」は ROI が高い → MVP に含めるべき
- 「お気に入り」は中程度 → Phase 2 候補
- 「レビュー機能」は ROI が低い → 本当に必要か再検討
ROI で変わる会議
Before
- 「この機能は絶対必要だと思います」
- 「私もそう思いますが、こっちも大事では」
- 「全部必要なんですよね...」
- 「(2時間後)結局、全部やりましょう」
After(toishi)
- 「検索機能の ROI は 625 です」
- 「レビュー機能は ROI 33 ですね」
- 「ROI 200 以上を MVP に入れましょう」
- 「(15分後)決まりました」
スコープ最適化へのつながり
ROIは個別のニーズを評価する指標です。では予算全体で最大の価値を生むには?
スコープ最適化 — 限られた予算で、最もROIの高いニーズから選び、 1つの画面が複数ニーズを解決する「重なり」を活用する。
スコープ最適化の考え方について詳しく →なぜ金額換算しないのか
toishi は意図的に「年間〇〇万円の価値」という金額換算を行いません。
- 時給や削減時間の見積もりは主観的
「1回あたり5分削減」という数字は人によって大きく異なり、議論の焦点がズレます - 相対比較で十分
ROI 625 と ROI 33 の差があれば、金額を出さなくても優先順位は決まります - シンプルさが持続性を生む
複雑な計算式は入力が面倒になり、結局使われなくなります