セクション別ガイド

ペルソナ

「20代女性向け」ではなく「渋谷で働く28歳のマーケター、田中さん」。
具体的な人物像を定義して、チーム全員の認識を揃えます。

なぜペルソナが必要か

よくある失敗パターン

PM「20代女性向けです」
デザイナー「OLをイメージしました」
エンジニア「学生かと思ってました」

全員が「ユーザーのため」と言いながら、頭の中の人物像が違う。 この認識のズレは、プロジェクト終盤まで発覚しません。

ペルソナを定義することで、「田中さんならこの機能を使うか?」「田中さんはこのUIで迷わないか?」という 具体的な議論ができるようになります。抽象的な「ユーザー」ではなく、具体的な「人」として考えることで、 チーム全員の判断基準が揃います。

入力する項目

名前・属性

架空の名前と、年齢層・職業・ITリテラシーなどの基本属性を設定します。

記入例

  • 名前: 田中花子(タナカハナコ)
  • 年齢層: 28歳
  • 職業: IT企業のマーケティング担当
  • ITリテラシー: 高い(日常的にSaaSツールを使用)
  • デバイス: 仕事はPC、プライベートはiPhone中心

課題・ペイン

このペルソナが日常で感じている不満や困りごとを記述します。

記入例

  • • 仕事が忙しく、買い物に行く時間がない
  • • 過去に購入した商品を再購入したいが、履歴から探すのが面倒
  • • セール情報を見逃して後悔することがある
  • • 商品の比較検討に時間がかかりすぎる

ゴール・求める価値

このペルソナが達成したいこと、サービスに期待する価値を記述します。

記入例

  • • 隙間時間(通勤中・昼休み)に効率よく買い物を済ませたい
  • • 自分の好みに合った商品を素早く見つけたい
  • • お得なタイミングを逃さずに購入したい
  • • 購入後の手続き(返品・交換)がストレスなくできること

行動パターン

このペルソナの典型的な行動パターンやサービス利用シーンを記述します。

記入例

  • • 朝の通勤電車(8:00-8:30)でInstagramをチェック、気になる商品を保存
  • • 昼休み(12:30-13:00)に保存した商品を比較検討
  • • 帰宅後(22:00-23:00)に最終決定して購入
  • • 週末にまとめてレビューを書く

Claude Code での操作例

あなた

「toishiにペルソナを追加して。28歳の女性マーケター、名前は田中花子。 ITリテラシーは高くて、スマホ中心で買い物する。隙間時間に効率よく買い物したいのがゴール」

AI

ペルソナ「田中花子」を作成しました。

- 年齢: 28歳
- 職業: マーケター
- ITリテラシー: 高
- デバイス: スマホ中心
- ゴール: 隙間時間に効率よく買い物

課題・ペインも追加しますか?例えば「忙しくて買い物に行く時間がない」など。

あなた

「追加して。あと、通勤中にInstagramで気になる商品を保存して、昼休みに比較検討するパターンも入れて」

承認のポイント

承認者はここをチェック

  • ✓ 実際のターゲットユーザーを反映しているか(想像ではなくデータに基づいているか)
  • ✓ 課題とゴールが具体的で、機能設計に活かせるか
  • ✓ 行動パターンがリアルで、UIデザインの参考になるか
  • ✓ 複数ペルソナがある場合、優先順位が明確か
  • ✓ 「このペルソナは今回は対象外」も明記されているか

ベストプラクティス

1

実際のデータに基づく

「こういう人がいそう」ではなく、実際のユーザーインタビューやアクセス解析データに基づいて作成します。 想像のペルソナは危険です。

2

2-3人に絞る

ペルソナが多すぎると、どのペルソナを優先すべきか分からなくなります。 プライマリ(最重要)1人、セカンダリ1-2人に絞りましょう。

3

チームで共有・参照する

作って終わりではなく、機能設計やUI検討の際に「田中さんならどう思う?」と常に参照します。 壁に貼る、会議で読み上げるなど、意識的に使う仕組みを作りましょう。

4

定期的に見直す

市場やユーザー層は変化します。リリース後にユーザーデータを分析し、 ペルソナが実態と乖離していないか定期的に検証しましょう。

なぜこの設計なのか

1

「ターゲットは30代女性」レベルでは不十分。課題・利用シーン・期待まで書く

抽象的なペルソナでは、チーム内で「30代女性」のイメージがバラバラになります。 「渋谷で働く28歳のマーケター、通勤中にスマホで買い物したい」まで具体化することで、 デザイナー・エンジニア・PMが同じ人物を思い浮かべながら議論できます。

2

ペルソナが曖昧だと、ユーザーニーズの優先度が判断できない

「この機能は誰のため?」が不明確だと、全ての機能が「重要」になります。 ペルソナごとにカバレッジ(何%のユーザーを代表するか)を設定することで、 「プライマリペルソナ向けの機能を優先」のような判断基準が生まれます。

3

3名を推奨 — 多すぎると散漫、少なすぎると偏る

ペルソナが10人いると「誰を優先すべきか」が分からなくなり、 1人だけだと特定ユーザーに最適化されすぎます。 プライマリ1人+セカンダリ2人の計3名で、主要ユーザー層をカバーしつつ焦点を絞ります。

次のステップ

ペルソナを定義したら、次は「そのペルソナが何を実現したいか」を明確にするユーザーニーズを作成しましょう。

ユーザーニーズの書き方